京都 源氏物語図屏風を再現、公開 京都・宇治の平等院

2016年03月20日

京都 源氏物語図屏風を再現、公開 京都・宇治の平等院

京都 源氏物語図屏風を再現、公開 京都・宇治の平等院

米メトロポリタン美術館所蔵の「源氏物語図屏風(びょうぶ)」四曲一双を、デジタル技術で高精細複製した作品の展示が18日、京都府宇治市宇治の平等院で始まった。安土桃山時代に活躍した絵師土佐光吉の屏風で、金箔(きんぱく)を使い、きらびやかな王朝美が再現された。

 屏風は縦約1・6メートル横約3・5メートルの一対。左隻は「関屋(せきや)」で、光源氏が逢坂の関でかつての恋人空蝉(うつせみ)に出会う姿がある。右隻は「行幸(みゆき)」「浮舟(うきふね)」の場面で、中央に冷泉帝の豪華な行幸、左下に匂宮と浮舟が乗った小舟が描かれている。「関屋」の一部を孫の光起が補筆した跡も色の違いなどで分かる。

 最新のデジタルカメラで屏風を分割して撮影した。画像を原寸大で和紙に印刷し、京都の伝統工芸士が金箔を施した。NPO法人「京都文化協会」とキヤノンが、源氏物語の舞台である宇治市の平等院に寄贈した。同美術館にあり鑑賞の機会が限られているため「日本への里帰り」と銘打ち、制作した。

 神居文彰住職(53)は「源氏物語や大和絵に子どもが空想を広げるきっかけになってほしい」と話した。4月24日まで。拝観料が必要。

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<源氏物語図屏風>米国から“里帰り” 平等院に高精細複製品 /京都


安土桃山時代の大和絵師、土佐光吉の作で米メトロポリタン美術館が所蔵する「源氏物語図屏風(びょうぶ)」の高精細複製品(縦1・66メートル、横3・55メートルの4曲1双)が18日、物語の舞台でもある宇治市の平等院に寄贈された。4月24日まで、境内の鳳翔館ミュージアム1階レファレンスルームで特別公開される。

 NPO法人京都文化協会とキヤノンが取り組んでいる文化財未来継承プロジェクトの一環で33作目。源氏物語の「関屋」「御幸(みゆき)」「浮舟」の場面が描かれた実物をデジタルカメラで多分割撮影し、高精度のデータを和紙に印刷、繊細な色彩を再現した。オリジナルに限りなく近い作品ができ、日本への“里帰り”が実現した。

 平等院の神居文彰住職は「メトロポリタンまで行かなくても、作品を見て物語に入っていき、さまざまな思いをはせ、伝えていくことができるようになった。地域とともに活用し続けていきたい」と話した。

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