京都 人気の“日本一勉強する学科”は関西にあった

2016年03月18日

京都 人気の“日本一勉強する学科”は関西にあった

京都 人気の“日本一勉強する学科”は関西にあった

卒業要件はTOEIC730点以上 人気の“日本一勉強する学科”は関西にあった!?

国内の大学で広がるグローバル化の波。近年話題なのが関西圏だ。今年度の龍谷大に続き、来年度は近畿大も国際学部を新設。これで関関同立、産近甲龍のうち、甲南大を除いた大学で国際・グローバル系学部・学科がそろった。

 近畿大よりも1年早く、国際学部を新設したのが龍谷大だ。正確には、1996年に設立した国際文化学部を国際学部に改称、グローバルリーダーの育成を目指すグローバルスタディーズ(GS)学科と、国際文化学部のDNAを引き継ぐ国際文化学科の2学科に分割した。同じタイミングで、大津市にあった瀬田キャンパスを京都市伏見区の深草キャンパスに移転し、新たなスタートを切った。

 昨年の志願者は国際文化学部だった一昨年の1.5倍にのぼる。今年はやや志願者減となったが、「減るのは“隔年現象”で想定内。受験者のレベルは去年と変わりません」(龍谷大国際学部教務課)。

「GS学科は、“日本でいちばん勉強する学科”を目指す」と宣言するのは、同学部の久松英二学部長だ。

「2年次の留学は必修。留学までは、語学力レベルを上げるため、週8?10回(年間360?450時間)の英語の授業があります。卒業要件はTOEIC730点以上。支援は惜しみなくするので、学生同士、切磋琢磨してほしい」

 留学先は提携校7校などから選ぶ。そこには2015年世界大学学術ランキング4位のカリフォルニア大バークレー校の名も並ぶ。

 GS学科の宮原拓司さん(19)は、この春に同校に留学、学部科目を受講予定だ。 高校時代、趣味の音楽やバスケ、ファッションを通じて海外文化に興味を持っていた宮原さんの大学選びの基準は「留学できること」。国際系・グローバル系学部の中で学費が比較的安いGS学科は、第1志望だった。

 バークレー校への留学条件はTOEIC685点以上で、宮原さんのスコアは840点。だが、入学当初から成績がよかったわけではない。

「入学式の後のスコアは330点。とても留学できるレベルではなかったです」

 と宮原さん。でも、それでやる気スイッチが入った。

 通学時間は試験で間違えた単語の集中的な復習にあて、授業が終わると図書館へ直行。通常授業の課題を終えた後に、TOEICを勉強した。閉館まで過ごすことも多かったという。その結果の510点アップ。

「大変だったけど、しんどくはなかった。友達も図書館で勉強をしていて、それが普通だったし。1時間ぐらい集中して勉強したら、おしゃべりができるスペースで息抜きして。“誰々さんって美人や”とか、そういうくだらない話もけっこうしてた(笑)」(宮原さん)

 同大入学後にスコアを伸ばしたのは、宮原さんだけではない。新入生の入学時のTOEICの平均スコアは438点だが、翌年1月には612点に上がった。卒業要件TOEIC730点を1年次にクリアする学生もいる。

 だが、英語試験のスコアはあくまでひとつの指標だ。大学として、英語能力を伸ばし、どんな学生を育みたいのか。久松学部長は話す。

「単に就職に有利とか、英語ができるとかではなく、海外の大学院に進学できるような人材を育てたい。GS学科創設時の中心メンバーで話してきました。学生たちは我々の夢であり、希望なんです」



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