京都市の小中学校、再び3学期制に 2学期制10年余り

2016年03月18日

京都市の小中学校、再び3学期制に 2学期制10年余り

京都市の小中学校、再び3学期制に 2学期制10年余り


京都市教育委員会は17日、2学期制と事実上の3学期制が混在している小中学校の学期制を、早ければ2017年度にも一律で3学期制に戻す意向を明らかにした。保護者や地域住民から3学期制に戻すよう求める声が根強い上に、教員からも批判の声が上がっていた。授業時間確保を理由に全国に先駆けて導入したが、市教委は10年余りで転換を迫られることになった。

 同日開催の市議会教育福祉委員会で、在田正秀教育長が「小中学校の学期の統一に向けた検討を始めたい」と答弁した。

 2学期制は、市教委がゆとり教育の転換を見据え、夏休みの短縮のほか、試験や終・始業式の回数減少により、授業時間数を確保できるとして03年度に始め、06年度に全校導入した。

 だが、当初から「児童生徒の気持ちの切り替えが難しい」「評定配布と進路指導のスケジュールが合わない」など保護者や教員に批判や戸惑いがあり、11年度には学期の区切りを各校の裁量で選べる「通年制」を導入。本年度は市内全中学校のうち85%に上る61校が通年制を選択、多くが実質的に3学期制をとっている。これらを背景に、市教委は、3学期制に戻しても授業日数が確保でき、次の学習指導要領で小中一貫教育や地域連携が重視されることを踏まえ、学校ごとに長期休業期間が違う現状を是正することにした。

 今後は学校現場とともに各学期制の利点と欠点を検証した上で、移行時期など詳細を決める。市教委は「2学期制導入は意義があったが、役割を果たした」としている。

 市教委は1日の市会代表質問で、小中学校の長期休業を中学校区で17年度中に統一する方針を示したばかりだった。



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