京都 敦賀以西ルート、京都経由3案に絞り込み 北陸新幹線・与党委

北陸新幹線の敦賀以西ルートを検討する与党委員会が、従来の候補5案のうち京都駅を経由する3案を今後の調査対象として絞り込んだ。各ルートに関係する京滋の自治体からは11日、歓迎や困惑の声が上がり、明暗が分かれた。

 京都府が要望し、3案に残った「小浜-舞鶴-京都ルート」。舞鶴市の多々見良三市長は「新幹線は国のインフラだからこそ、重要な地域を結ぶ必要がある。府北部地域はまさにそれにあたる」と喜ぶ。誘致促進同盟会を設立した府北部7市町の一体感を強調し、「北部30万人の人口や工業生産額、国際貿易をしている舞鶴港など地域の重要性を多くの人に伝え、ルート誘致を実現したい」と意気込み、将来の山陰新幹線への接続でも優位と強調した。

 一方、小浜市から亀岡市付近を通り大阪市に至る「小浜ルート」は対象外になった。丹波地域に「新京都駅」設置を求めていた亀岡、南丹、京丹波2市1町の首長は11日、急きょ集まり、引き続き小浜ルートを要望することを確認した。

 亀岡市の桂川孝裕市長は「まだ与党委員会の案であり、政府の正式な案ではない」と望みをつなぐ。その上で「小浜?舞鶴?京都ルート」ではJR山陰線が並行在来線になる恐れがあることから「地元負担が生じたり、要望している園部?綾部間の複線化が遅れたりするようなら、そのルートは賛成はできない」とくぎを刺した。

 府の山田啓二知事は記者会見で、「府の意向は一定取り上げてもらった」と評価。小浜ルートが消えたことには、「路線を決めるのは国であり、手当てをするのも府ではない」と強調した。

 米原駅で東海道新幹線と接続する「米原ルート」も調査対象に残った。米原市の平尾道雄市長は、建設費や施工時間、費用対効果などの面から「最も合理的」とする従来の見解を主張。「与党検討委が極めて公平に判断を下されたことに敬意を表する」とのコメントを出した。

 滋賀県の三日月大造知事も取材に「さらに地元の国会議員と連携し、観光面でも機運を高めて米原ルートを現実のものにしたい」と誘致活動を強化する考えを示した。ただ県内には、米原ルートや、小浜と京都を直接結ぶJR西日本案では北陸線や湖西線が並行在来線となることへの懸念もある。三日月知事は「経営分離は認められないという主張はしながら、仮に並行在来線が生まれるときの費用負担については関西広域連合で議論したい」と強調した。