京都 津波2?4m、最短5分未満で 京都府が浸水想定案

2016年03月12日

京都 津波2-4m、最短5分未満で 京都府が浸水想定案

京都 津波2-4m、最短5分未満で 京都府が浸水想定案


 京都府は11日、日本海側で最大クラスの津波が発生した場合の府北部の浸水状況に関して、区域や水位を地図上に表した「津波浸水想定」と、地震発生後から浸水が始まるまでの時間を示す「予測時間」の両案を、専門家の検討委員会に示した。市街地での大規模浸水はないものの、一部の漁港周辺は2?4メートルの深さまで浸水し、予測時間は琴引浜(京丹後市)など沿岸部で5分未満と想定した。

 津波浸水想定は、津波防災地域づくり法に基づき、国が都道府県に設定を求めている。建物や人的被害の想定は含まれず、自治体が避難計画見直しやハザードマップの作成などソフト面での津波対策を進める上で活用される。

 想定では、浸水の深さを、4メートル以上▽4?2メートル▽2?1メートル▽1?0・3メートル▽0・3?0・01メートル?の5段階に分類。予測時間では、浸水開始時間を、5分未満▽5分以上10分未満▽10分以上20分未満▽20分以上30分未満▽30分以上1時間未満▽1時間以上?の6段階に分け、それぞれ地図上で色を分けて表示した。

 浸水の深さが4メートルを超える箇所は、府内で最も高い津波(10・9メートル)が襲う地点に近い本庄漁港(伊根町)など一部を除くと海岸線の狭いエリアにとどまる。2?4メートルのエリアは、舞鶴、京丹後市と伊根町の漁港周辺が多い。宮津市は、栗田湾周辺や天橋立、宮津市役所北側の海沿いの市街地が、広範囲に0・3?1メートルの深さで浸水すると予測した。

 浸水開始時間は、丹後半島など日本海の外海に面した地域が早く、若狭湾内の大半では地震発生から20分以上後と予測した。

 府は想定と予測時間の作成に当たり、2014年に国の調査検討会が示した日本海側の津波高推計の詳細なデータや、沿岸部の地形情報などを基にシミュレーションした。今後、専門家の意見などを反映して修正を加え、3月中の公表を予定している。



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