京都 材料変えず磁気特性変える 京大成功、メモリーに応用へ


電子デバイスの材料などに用いられる金属酸化物の磁気特性を、数原子分の厚さの層を挟み込んで変えることに、京都大化学研究所の島川祐一教授や菅大介准教授のグループが成功した。新たな機能性材料の開発につながる成果で、英科学誌ネイチャー・マテリアルズで8日発表する。

 立方体の中に八面体が入る結晶構造(ペロブスカイト)を持つストロンチウム、ルテニウムの酸化物の薄膜と基板との間に、カルシウムとストロンチウム、チタンで構成された酸化物を1?4原子分の層の厚さで挟み込むと、層の厚さに応じて薄膜の磁気の方向を変えることができた。挟み込んだ層が、薄膜の酸素の位置を制御して磁気特性を変えていた。磁気メモリーの材料の開発に応用できるという。

 島川教授は「新たな化学組成を持つ物質を合成するような従来手法とは異なり、既存の金属酸化物に適用して新たな物性を探すことができる」と話している。