京都 認知症男性保護後に一時行方不明…1人で簡易宿泊所に行かせる、京都・伏見区役所

京都市伏見区役所が昨年12月、京都府警伏見署から、認知症の疑いがある身元不明の男性(74)を引き継いだ後、簡易宿泊所に1人で向かわせ、男性が一時行方不明になっていたことが1日、関係者への取材で分かった。男性は、1人で倒れているところを通行人が発見、病院に緊急搬送されていた。

 伏見署などによると、昨年12月7日午前、京阪中書島駅(京都市伏見区)の駅員から「高齢の方を保護しています」と110番があった。署員が対応したところ、「家がどこにあるのか思い出せない」などと認知症の症状が見られたため、保護。同日正午すぎに同区役所に男性の保護を引き継いだという。

 引き継ぎの際、同署は「認知症の疑いあり」などと保護理由を明記した書類を渡していた。区役所職員は男性と面談、会話のやり取りから、ホームレス対応の簡易宿泊施設で身元調査を行うのが適切と判断し、職員が宿泊所までの地図やバス運賃を渡してバス停まで同行したが、乗車確認はせず戻ったという。

 翌日、同署に同区役所から「男性が宿泊所に行っていないみたいだ」と連絡があり、男性が再び行方不明になったのが発覚。大阪市内の福祉関係者から大阪府警に男性の捜索願が出され、男性の居場所を把握できたのは12月10日だった。男性は12月9日に京都市内で倒れて病院に入院し、12日に退院し、大阪市内の自宅に戻った。

 区役所の担当者は「面談時の会話もしっかりしていて、男性が『1人で行ける』などと話したので、1人で行かせてしまった。もっと慎重に対応すべきだった」と話した。