京都 文化庁、京都に「全面移転」…政府計画案

2016年02月26日

京都 文化庁、京都に「全面移転」…政府計画案

京都 文化庁、京都に「全面移転」…政府計画案

 政府が「地方創生」の一環で検討する文化庁の京都移転に関する計画案が25日、判明した。

 国会対応や企画立案部門など一部の部署を除き、同庁長官を含めた機能を京都府にほぼ全面的に移転する。現在1人の次長ポストを増設した上で、東京と京都にそれぞれ次長を配置。具体的な移転時期や費用は、関係省庁などで新設する協議会で検討し、年内に移転スケジュールを固める方針だ。

 文化庁移転は、京都府と京都市が「国宝の約5割が関西に集積している」などと主張し、熱心に誘致活動を続けてきた。移転は当初、定員約230人のうち、文化財保護の関係部署など一部にとどまる見通しだったが、馳文部科学相が主導して方針を転換。政府が3月にまとめる政府機関の地方移転に関する基本方針でも、文化庁に関して「数年以内」の「全面移転」を盛り込む方向で調整している。
//////
文化庁京都移転方針「大きく前進」と地元歓迎 「京都のどこに?」 府市は11カ所の候補地を提示

 中央省庁の移転に関する政府の基本方針原案に文化庁の京都移転が明記されたことを受け、移転を要望していた京都府の山田啓二知事や京都市の門川大作市長は25日、「大きな前進」などと語った。京都府と京都市は11カ所の移転候補地をリストアップしており、移転先の行方にも注目が集まっている。

 山田知事は「(移転の)効果は大きいと確信している」とコメント。門川市長も「京都が一丸となって取り組んできた。実現に向けて大きく前進し、心強く感じている」などと語った。

 移転は3月末に正式決定する見通しで、国が移転先を決める。候補地については、府や京都市などが昨年12月、府警本部本館(京都市上京区)や小学校跡地などをリストアップ。今後は移転先が議論の中心となりそうだ。

 京都市は昨年8月、JR京都駅に近い小学校跡地など4カ所を提示した。しかし馳浩文部科学相から「京都駅に近いということと文化庁の立地と因果関係があるのか」と苦情の声があがったため、府はさらに、京都御所に近い府有地など5カ所、市も別の2カ所をそれぞれ挙げ、候補地は計11カ所となった。

 京都府の担当者は「(地元として)府有地や市有地を提供する準備があることを国側に提示した」と指摘した上で、「国が京都にある国有地を移転先として選択するということもあるだろう」とし、11カ所の候補地以外に決まる可能性もあるとの認識も示した。


//////
文化庁の京都移転方針、知事と市長が歓迎

文化庁を全面的に京都へ移転する政府の基本方針原案が報じられた25日、移転を求めている京都府の山田啓二知事と京都市の門川大作市長は、それぞれ歓迎する考えを述べた。具体化に向けた国との協議に意気込みを見せ、全面移転のメリットもアピールした。

■山田知事「地域力、強くなる」

 山田知事は、府がかつて京都大(旧制三高)を大阪から誘致した例を引き合いに、文化庁の全面移転について「どれほどの力になるか、議論をまたない。地域全体の経済や文化の力を大きく増強できる」と効果を強調した。今後の課題について「庁舎の場所や職員の宿舎が一番大きい」と述べ、国との協議で詰める考えを示した。

■門川市長「心強く、うれしい」

 門川市長は「オール京都で要望してきたことが、実現に向けて大きく前進している。非常にうれしく、心強い」と歓迎した。移転の規模については「国会との調整を行う部分などを東京に一定残すことは当然」とした上で「京都で文化政策をつくり、創造していくことが文化庁移転の本質だ」と述べた。 


//////



kyoto00glo at 06:00|PermalinkComments(0)