京都 冷却水漏れ「報告遅い」 京都府と滋賀県、関電対応を疑問視

2016年02月22日

京都 冷却水漏れ「報告遅い」 京都府と滋賀県、関電対応を疑問視

京都 冷却水漏れ「報告遅い」 京都府と滋賀県、関電対応を疑問視

関西電力高浜原発4号機(福井県)で原子炉を冷やす1次冷却水が漏れた問題で、同原発から半径30キロ圏を含む京都府と滋賀県も対応に追われた。両府県は、原発異常時の連絡を義務づける協定を関電と結んでいるが、報告は発生確認から1時間半以上後で、21日の調査の報告もなかった。両府県の担当者は「もっと迅速に報告できないのか」などと対応を疑問視し、調査状況などの説明を求める。

 府によると、20日午後5時15分ごろ、「同3時42分に水漏れを確認した」とするファクスが関電から届いた。同10時45分ごろまで計4回、水たまりの放射線量の測定結果や、周辺環境への影響がないことなどを報告するファクスがあった。21日に行った調査については報告はなかったという。

 府は22日にも、関電の担当者を府庁に呼び、経緯や原因の調査状況について説明を求める方針。「1次冷却系の水漏れは放射性物質が含まれる恐れが高い。もっと早い段階で報告ができなかったのか、詳しく聞きたい」とする。府は昨年2月、同原発に関する安全協定を関電と結び、異常時の連絡を義務付けた。

 滋賀県は、1月に締結した関電との高浜原発に関する原子力安全協定で、不測の事態が起こった場合、県に「直ちに」連絡するよう義務付けた。今回の問題は締結後初めてのトラブルだが、県原子力防災室によると、一報は問題発生から約2時間以上後の20日午後6時前だった。

 同室によると、続報など報告は計5回届いたが、21日の原因調査に関する連絡はなく、県は原因が分かり次第、関電に説明を求める方針。同室は「県への連絡になぜ2時間も掛かったのか。無駄な作業があるのなら、関電に改善を求めていく」とした。



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