京都 タンパク質の甘さ1・7倍に 京大、新甘味料に期待

甘味タンパク質として飲料や食品に使われているソーマチンの甘みをさらに高めることに、京都大農学研究科の桝田哲哉助教らのグループが成功した。新たな甘味料の開発につながる成果で、英科学誌サイエンティフィック・リポーツで3日発表した。

 砂糖の3千倍の甘味度があるソーマチンは、西アフリカ原産のクズの仲間である植物を精製して作られる。甘味料のほか、風味の増強剤としても幅広く使われている。

 グループは、ソーマチンの遺伝子を操作し、ソーマチンを構成するアスパラギン酸の一つをアスパラギンに置き換えると、甘みが約1・7倍になることを突き止めた。コンピューターを使った解析の結果、アスパラギンへの置換によって、舌の表面にある甘みを感じる部位(甘味受容体)と相互作用する領域が拡大することが分かった。

 ソーマチンは、スクラロースなどの人工甘味料と異なり、植物由来の成分であるために安全性が高い。ただし、今回は人工的な手法で甘みを高めているために、すぐに食品に応用するのは難しい。桝田助教は「甘味料と甘味受容体の相互作用の仕組みも分かったので、それらの知見を新たな甘味料の開発に生かしたい」と話している。