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2016年03月25日

京都 ワラビの成分が関節症抑制 京大、iPS使い効果確認

京都 ワラビの成分が関節症抑制 京大、iPS使い効果確認

軟骨が薄くなることで発症する変形性関節症の進行の抑制に、あく抜きをしたワラビなどに含まれる成分プテロシンBが効果があることを、京都大iPS細胞研究所の妻木範行教授や大学院生の箭原(やはら)康人さんらのグループが突き止めた。治療薬の開発につながる成果で、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズで24日発表した。

 プテロシンBは、生のワラビに含まれる発がん物質のプタキロサイドから、あく抜きの過程で使う重曹の作用によって生じる。妻木教授は「マウスの実験では、相当量のプテロシンBを関節に注射で投与しており、ワラビを食べる程度では効果はないと考えられる」としている。

 グループは、軟骨などに存在して細胞内の情報伝達に関わるタンパク質SIK3について、その機能を阻害することで軟骨細胞の異常な肥大を抑えた上で、軟骨細胞を増やす効果があることを既に見つけている。

 今回、変形性関節症になりやすくしたマウスを使った実験で、SIK3の阻害物質であるプロテシンBを関節に注射すると、軟骨の厚みが保たれ、発症や進行を抑えることを確認した。ヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した軟骨細胞についても、プロテシンBは異常な肥大化を抑える効果を認めた。

 妻木教授は「プテロシンBに改良を加えることで、より効果を強めたり、副作用を少なくした薬剤の開発が期待できる」と話す。

 変形性関節症は、関節に痛みや腫れが出る病気で、重度になると人工関節が必要になる。高齢者に多く、国内に2千万人以上の患者がいるとされるが、根治薬はない。



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